クヌギの花
植物園で「え~あれ何?!」
今日、わかりました。
葉と花序は同時に展開し、新枝の下方から非常に沢山の雄花序が垂れ下がる。コナラより随分と派手についている。雄花には各々5,6個の葯がついていた。雌花は新枝の葉腋につく。
春、暖かくなると、クヌギの芽吹きと共に、枝のあちこちで花が咲きます。これは、「お花」です。「め花」は、これ。枝についた小さなこぶのようなものが、やがてどんぐりになるのです。
本当に目からウロコ、ハラハラと。
こんな記事も発見。尾崎煙雄さんが書かれたもの。
どんぐりの花
どんぐりを見たことがないという人は少ないと思う。しかし、「どんぐりの花を見たことがありますか?」と尋ねると、「えっ!どんぐりの木に花が咲くんですか?」という反応が返ってくることがよくある。もちろんどんぐりの木にも花は咲く。4~5月はどんぐりの花盛りだ。
ところで、「どんぐり」という名の植物はない。広い意味では、ブナ科の樹木の果実を総称して「どんぐり」と呼ぶ。写真1は代表的などんぐりの1種であるクヌギの花だ。若葉の下に垂れ下がった多くのひも状のものがクヌギの雄花序だ。雄花序とは雄花の集まりのこと。拡大してみると細長い軸に2~3ミリの雄花がたくさん着いているのがわかる(写真2)。このように、どんぐりの雄花は色こそ地味だがけっこう目立つ。
では雌花はどこかというと、これが難しい。クヌギの雌花は若葉の付け根に1つずつ咲く(写真3)。大きさは2ミリほどしかない。雄花の花粉が飛んできてこの雌花に受粉し、やがてどんぐりに育つのだ。
しかしクヌギの場合、この雌花がどんぐりになるのに1年半を要する。つまり、今咲いている雌花が大きなどんぐりになるのは今年の秋ではなく来年の秋だ。では、昨年の雌花は今どうなっているかというと、直径2~3ミリの小さなふくらみでしかない(写真4)。昨年の4月に咲いた雌花は、1年後の今もほとんど生長していないのだ。この幼いどんぐりがこれから半年で急に大きくなり、10月には立派などんぐりに育つ。
どんぐりの仲間には、クヌギやアカガシのように2年かけてどんぐりが育つ種類と、コナラやシラカシのように、開花したその年の秋にどんぐりになる種類がある。どんぐりの花にも目を向けてみてほしい。
(尾崎煙雄)